火曜日, 4月 14, 2015

本:認知症になった私が伝えたいこと

 同名の有名人を知っていたので、「あ、有名人の闘病記か?」と思って借りたら違った。普通の人の闘病記。
 著者は 51歳でアルツハイマー型認知症と診断された患者。出版時は60歳。認知症と診断されてから10年間一人暮らしを続けているそうだ。
 

 認知症といえば、年老いてからしだいに認知能力が弱っていくイメージだったのでこの人はだいぶ違う。そういう意味ではあまり参考にならなかった。
 
 発症前の能力とか(かなり頭がよかったそうだ)、人生についての考え方とか(この方、生きがい・生きる意味を真剣に考えておられるが、私は、それを考え出すとダークサイドに引きずりこまれるので、考えないことにしている)が違いすぎて、共感できる部分はほとんどなかった。
 
 ただ、認知症の症状として挙げられているもの半分近くは、今の自分の悩みと重なっているので、対策方法などは、「お、同じことしている」と楽しく読めた。
 ちなみに私の場合は、症状が減っているので、多分認知症ではないだろう w
 
 ちょっと気になったのは、認知症のイメージが、このひとを基準に固まってしまうこと。この著者より症状が重い、進行が早い、そんなことが患者や周りのひとへのプレッシャーになってしまいそうで心配。
 
 あと、最後のほうに著者の主張が書き連ねられているが、色々と同意できないところがあった。この人、介護される側であって、介護する側に回ったことがないからなぁ...


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