火曜日, 7月 10, 2012

本:フラット化する世界 [増補改訂版]

 一年半ほど前に日本での初版を読んだのだが、改訂版はいったい何が増補されたのかと気になって読んだ。
  結構な御値段の本の増補改訂版を買う気にはなれず、図書館から借りて読んだのだが、内容の濃さと厚さのせいで読みきるまでに上下巻それぞれ三回ぐらい借りたのではないだろうか?連続して借りられたわけでもないので、上下巻全部読みきるまで 2-3ヶ月かかった気がする。
内容は相変わらず刺激的。うろ覚えながら、あたらしく追加された部分もいくつか見受けられた。驚いたのは球場のレモネード売りの話。「本にきみのことを書いたとおしえようとして」探したが見つからない。聞くと、最近は個人のパーティーにも出張しているという。いやはやどんな仕事でも全力で走り続けなくては立ち止まることすら出来ない。
  この本で外れているのは、ウオルマートと提携した西友は日本ではあまりパッとしないことと、チャイナリスクが、特に日本では大きくなっていること。そして、前に読んだときはほとんど問題になっていなかったが、逃げ切れずに中国・インドに追いつかれた先進国・ギリシャの危機がユーロを、そして西側の金融業界を揺るがしていること。この本では、先にいた国が追いつかれ・追い越されたあとのことは書かれていない。その面でとても楽観的だ。流れについていけず脱落する国が増えていったとき、グローバル化・フラット化はどうなるのか?その視点でもう一冊書いて欲しいところではある。

  それでも、結局、オイラもエンジニアとして生き残るためには、気合をいれて頑張らねばと、やる気にさせてくれる本。

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  前の版で微妙に日本語がおかしいところがいくつかあり、気になったのだが、この版にはそれがなかった気がする。日本語訳もバージョンアップしたようだ。

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